訪問診療
訪問診療体制
通院が困難な方のうち、住みなれた家や施設で過ごしながら、ご病気の治療や療養をしたいと希望される方、自宅で最期を迎えたいと考えている患者様やご家族様のために、医師、看護師をはじめとした当院スタッフがお伺いし、診療を行っています。
当院では1993年に開院以降培ってきた地元医療・介護施設との連携体制を駆使して、患者様やご家族様の抱えるさまざまな不安や悩み、社会的な問題などを解決し、患者様の安心できる環境での生活を可能な限り支えられるよう一丸となって対応しています。ちょっとしたことでも何でもご相談ください。
「住み慣れたところで、住み慣れた人と」という理念のもと、地域に根差した「在宅医療」を提供しております。
方針について
当院では地域『超』密着、どこよりも早い対応を重要視しており、「とにかく来て欲しい」という初診往診にも対応しております。また各患者様のご病気や必要な処置等に合わせ、オーダーメイドな医療を提案させていただいております。
また、医療だけでなく福祉・介護の面からも支援できるよう、専任のスタッフを揃えております。
「暮らしに寄り添う医療」をモットーに全力でサポートさせて頂きますので、お気軽にご相談ください。
訪問診療の目的
当院の訪問診療は、在宅医療に親和性の高い老年内科時代に培った知識や経験を活かした疾病の治療だけでなく、患者様とご家族様がこれまでの生活により近く安心できる環境で、療養生活を続けられるよう、総合的にサポートすることを目的としています。
寝たきりによる褥瘡、転倒や骨折などの予防、健康状態の管理など、予測されるリスクを回避し、具合が悪くなる、又は入院が必要になるといった状態を未然に防ぐことも重要な役割であると考えております。実際、当院が関わりだした施設において入所者様の入院する回数が減少し、入所者様・ご家族様・施設スタッフ様からお喜びの声もいただいております。
また、緩和医療にも力を入れており、末期がん患者様の疼痛コントロールをはじめ自宅療養のお手伝いも、当法人内の訪問看護幸の鳥と連携して、数多く経験しております。
ご自宅での療養が難しい場合
当法人が運営する『有料老人ホームひだまり』もございます。
訪問診療の地域・
範囲・訪問先について
診療所より車で片道約20分程度を訪問診察範囲として、
お伺いいたします。
患者様の状況や当院の診療体制などにより対応範囲も柔軟に検討いたします。
お気軽にお問い合わせください。
対象地域
一宮市木曽川町、北方町、奥町、
開明地区、今伊勢町、岐阜県羽島市、笠松町、岐南町など
現在の当院の訪問診療実績
訪問診療実績- 患者様の居宅(自宅):月60〜70名
- 施設:有料老人ホーム6か所、グループホーム2か所、特別養護老人ホーム1か所
定期訪問に加え、お看取り含む緊急時には24時間体制で対応、必要に応じて臨時往診や入院先の手配などを行います。
はじめてご依頼の方へ
下記の在宅医療相談シートをFAXもしくはメールにて送ってくだされば、当院から追ってご連絡させていただきます。
依頼シートはこちらから
ダウンロードください
お問い合わせ〜
開始までの流れ
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当日往診などにも極力対応いたしますが、そういった場合は緊急性が高く、入院につながることもありますので、ちょっと調子が崩れたな…という小さな異変でもお気軽にご相談ください。
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2申し送り・診療計画の立案
担当ケアマネジャー様やご家族様、入院中やかかりつけの病院・クリニックなどから申し送りを受け、ご病気や必要な処置など患者様の状況に合わせ、継続した医療を提供できるよう、診療の計画を立てます。
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3訪問開始日のご相談
訪問開始日をご相談の上決めます。
最短で午前中のご相談の場合、当日の午後には訪問するなどのご要望にも迅速に対応させていただきます。 -
4訪問診療開始
定期的に(たとえば毎週あるいは隔週、月1回など病状によって調整します)患者様の居宅に出向き、計画的に健康管理や診療を行います。
施設に入居されている患者様の場合は、施設側との円滑な連携と支援方針の共有を行います。-
入院や検査を希望される場合
連携・協力医療機関をはじめ、ご希望に沿った入院先をお探しします。紹介先の医療機関と診療情報を共有し、スムーズな診療の引継ぎを行います。
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入院を希望されない場合
在宅にてできる限り患者様・ご家族様の意向を尊重した診療を行い、責任をもって自宅での療養をサポート
いたします。
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訪問診療の対象となる方
保険診療上の定義では、訪問診療の対象は「在宅で療養を行っている患者様であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難な者」となっています。
一般的には、慢性期疾患(認知症・神経変性疾患・脳梗塞・廃用症候群・慢性心不全・肺気腫など)やがん患者様が、下記のような状態・希望がある場合に訪問診療を提案しております。
こんな場合にご相談ください
- 通院が困難になった場合
- これ以上の治療は難しいとなった場合や、治療は可能でもご本人が「これ以上は不要」と思うようになった場合
- 酸素吸入や人工呼吸器、胃瘻(胃ろう)栄養などのケアが必要な方
- 最期の時を住み慣れた家で過ごされたい方 など
当院での対応例
- 慢性心不全を抱えており、少し動くだけで息が上がり、また足の筋力が低下し一人で移動できる範囲が制限されており、
ご家族様が病院に連れて行くのも難しい状態であった患者様 - 悪性腫瘍で積極的な治療の適応とならず、安心できる自宅で安心できるご家族様と過ごすことを希望された患者様
(ご自宅でのお看取りも対応しております) - 認知症が進行し、高血圧などの持病があるため病院受診が必要であるがご本人には病識がなく病院に行くのに強い抵抗を
示された患者様 - 車椅子での生活が主で、日常生活にいろいろ介助が必要のため施設で療養されていたが、自宅での療養継続も可能と知り、
ご自宅へ戻ってきた患者様 など
訪問診療でできること
治療例
- 通常診察
- 薬の処方
- 点滴
- 注射(インフルエンザ予防接種・肺炎
球菌ワクチンを含む) - 尿道留置カテーテルの交換
- 経管栄養管理(胃ろう・腸ろう・経鼻栄養)
- 在宅中心静脈栄養管理
- 気管切開管理
- 人工呼吸管理(NIPPV含む)
- 在宅酸素療法
- 褥瘡治療
- 在宅がん緩和ケア
(疼痛コントロール:経口剤、貼付剤
PCAポンプ等による持続皮下点滴)など
検査例
- 血液検査
- 尿、便、痰、爪白癬(爪水虫)検査
- 超音波検査
- 心電図 など
- ポータブルエコー、ポータブル心電図による検査も可能です。
その他
- 訪問看護指示書発行
- 主治医意見書発行(介護保険申請)
- 居宅療養管理指導対応(介護保険)
- 緊急時の入院受け入れ
- CT・MRIなどの画像診断、内視鏡などの精密検査、在宅医療では対応できない専門医による診察の調整 など
当院は「機能強化型・在宅療養支援診療所」「在宅緩和ケア充実診療所」です
「機能強化型・在宅療養支援診療所」とは、他の医療機関との連携によって一定数の時間外往診や在宅看取りに対応しているなどの実績を有する診療所のことです。また「在宅緩和ケア充実診療所」とは一定数の在宅看取りや緩和ケアの実績を有する診療所のことで、当院はいずれの基準のクリアし、国から許可を受けています。
高度医療機関とも連携し、緊急時のバックアップ体制も確保しており、患者様・ご家族様に丁寧に寄り添い、安心した在宅生活を送れるよう支援を行ってまいります。
訪問診療の料金について
各種健康保険が適用となり、通院のときと同じ負担割合になります。
70歳以上の方は、月額の医療費負担金額の上限が下記一覧の通り決まっています。
必要に応じて検査や治療をいつも以上に受けたとしても、一ヶ月あたりの診療費の自己負担は、1割負担の方で概ね8,000円~18,000円程度、3割負担の方で18,000円から上限額程度の費用負担となるとお考えいただければと思います。
ご不明な点はいつでもお問い合わせください。
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高齢者(ご自宅にお住まいの方で、月2回訪問の場合の料金例)
標準的な
負担金額負担が必要な
上限金額1割負担の方 約7,000円 ※18,000~18,000円 2割負担の方 約14,000円 18,000円 3割負担の方 約20,000円 ※180,000円~260,000円 ※1 課税所得金額により異なります。詳しくはお住まいの各市町村の担当窓口か、ご加入の医療保険者までお問い合わせください。
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一般(ご自宅にお住まいの方で、月2回訪問の場合の料金例)
標準的な
負担金額負担が必要な
上限金額3割負担の方 約20,000円 高額医療費に
よる返還※2※2 一定の負担額を超える場合に適用されます。申請が必要です。
当院では定期・緊急にかかわらず訪問にかかる交通費はいただいておりません。
介護保険を利用されている方は居宅療養管理指導料が別途必要です。
公費負担を受けられている患者様の場合、公費で賄われます。
また、下記、個人負担となるものは、別途料金が必要となります。
個人負担となるもの
- 予防接種
- 診断書や申請書などの発行代
- 介護で使用する物品代 など
お薬の処方について
当院は院外処方です
処方箋を受け付けているお近くの保険薬局をご利用いただけます
※調剤費は別途必要となります。
患者様の介護で薬局に行くことができない場合や、栄養剤など荷物が重く搬送が困難な場合は、ご自宅への配送、薬剤師による管理・指導を提案しますので、安心してご相談ください。
ご自宅での療養が難しいとお考えの場合は、当法人が運営する『有料老人ホームひだまり』もございます。